建物が密集した場所で発生した自転車と車の事故
事故の概要
平日の午後2時頃、小学生のA子さんは自転車に乗り、荷台に自分の妹を乗せて、友達と一緒に路地を走行していた。一方、Bさんは、JR線の駅周辺の繁華街付近から幹線道路へ抜けるためこの道路に入って来た。A子さんの自転車とBさんの四輪車は、交差点で鉢合わせした。Bさんは、ブレーキを踏んだが間に合わず、2台は衝突した。
事故の原因
事故が発生した交差点には一時停止等の交通規制はなかった。また、建物が密集している場所であるため、左右の見通しは悪かった。このような交差点を通過する時は、安全確認を双方が十分に行わなければならない。事故直前の自分の行動についてBさんは、「遠方を見ていて間近を見ていなかった」と言っている。一方、A子さんは、「友達と話していて車のほうを見ていなかった」と言っている。2人とも安全確認が不十分であったと言える。
この事故から学ぶこと
建物が密集している場所の路地は、事故が発生しやすい場所の1つである。このような道路を車で走行する時は、速度を落として、左右からの飛び出し等に十分注意する必要がある。一方、歩行者や自転車は、周囲の安全に気を配りながら走行することが必要である。特に交差点を通過したり、広い道路に出る時は必ず一時停止をし、左右をよく見て安全を確認する必要がある。家族など周りの大人が、正しい行動の見本を示しながら、安全な行動を教えるべきである。
No.381 1998年 1月号
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