点滅信号の交差点で発生した事故
事故の概要
金曜日の夜、Aさんは近くの飲食店で行われた仲間同士の会合に出席してから、自分の乗用車で友人とその家族を家に送り届ける途中であった。大通りを横切るために交差点に差し掛かったところ信号は赤色の点滅であった。Aさんは、30km/h以下の速度でゆっくりと交差点に進入したが、ちょうどその時、Bさんが運転する乗用車が80km/hでこの交差点に接近して来た(Bさん側の信号は黄点滅)。双方とも回避操作はできず、2台の車は衝突した。この事故によりAさんとAさんの車に同乗していた友人が死亡した。
事故の原因
赤色の点滅は一時停止と同じであるのにAさんが一時停止をせずに交差点に進入したことが事故の原因である。また、黄色の点滅の信号を通過するには交差道路の安全を確認する義務があるのに、制限速度(40km/h)を超える高い速度で交差点に進入したBさんの過失も大きいと考えられる。
この事故から学ぶこと
夜間など、交通量が閑散になる道路では、黄色の点滅や赤色の点滅による交通整理が行われることが多い。赤色の点滅の時は必ず一時停止を行って安全を確認する必要がある。また、黄色の点滅の時は左右の安全を確かめてから通過する必要がある。車があまり来ないからといって注意を怠ると、このような重大な交通事故につながることがある。
No.384 1998年 4月号
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