突然の進路変更による事故
事故の概要
片側2車線の道路を走行していたAさんは、この先の交差点を右折しようとして、右側の車線に入り減速しつつあった。交差点の直前まで接近したところ、目的地までの道順を間違えていることに気づいた。Aさんは、右折を中止し、左側の車線に移ろうと、ハンドルを左にきった。Aさんの後方には、Bさんが運転する自動二輪車が走行していた。Bさんは、Aさんの乗用車が右ウインカーを出し、減速するのを見て、左側に車線を変更し、乗用車の左側を通過しようとした。Aさんが急に進路を変更したので、Bさんは、乗用車を避けることができず、2台は衝突した。
事故の原因
Aさんが、急に進路を変更したことが事故の原因である。Aさんは、二輪車が自分の後方を走行していることを知っていたが、道順の間違いに気づいたときは、慌ててしまい、二輪車の存在を忘れてしまったという。
この事故から学ぶこと
出発前に、目的地までの道順をしっかり計画しておくことは重要である。経路を心配しながら運転すると、運転に集中できないので危険である。道順の誤りに気づくと、慌ててしまい、周囲の状況に対する注意がおろそかになり、安全確認が不十分になることも多い。道順の間違いに気づいたときは、そのまま進行し、遠回りをしてでも、安全な方法で本来の経路に復帰すべきである。本来の経路に復帰しようとして、無理な進路変更を行うのは危険である。
No.430 2002年 2月号
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