子どもの無理な横断による交通事故
事故の概要
平日の昼間、Aさんは乗用車を運転し、片側2車線道路の第1車線を通行していた。交差点に近づいたところ、第2車線には信号待ちで停車中の車列ができていたが、第1車線には、車が少なかったので、Aさんは、そのまま進行した。Aさんが、第2車線に停車している大型車の横を通過しようとしたところ、大型車の前方から、道路を横断しようとしていたB君が、Aさんの乗用車の前方に現れた。Aさんは急ブレーキを踏んだが、間に合わずB君と衝突した。
事故の原因
B君が、車列の間から、急な横断を試みたことが事故の原因である。一方、停止していた大型車の横を警戒せずに通過しようとしたBさんの状況判断にも甘さがあったと言える。
この事故から学ぶこと
子どもは危険な横断をしがちである。子どもには、大人と同じような状況判断はできないものと理解しておくべきである。また子どもに対しては、横断するときは必ず横断歩道を渡るように指導するなど、安全な場所以外での横断を禁止しておくことが、現実的で確実な安全確保の方法である。 また、歩行者の通行が多い場所で、停車中の車両の横を通過するときなど、歩行者が横断を試みやすい状況では、運転者は歩行者の急な横断があっても対処できるような運転をするべきである。
No.453 2004年 1月号
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