一般財団法人日本交通安全教育普及協会

チャイルドシート非着用での事故

事故の概要

日曜日の午後、Aさんは乗用車で家族と一緒に買い物に出かけていた。Aさんが運転する乗用車が、市街地の片側1車線の直線道路を走行し信号機のない交差点に接近したところ、突然、左側の細い道路からBさんの運転する乗用車が現れAさんの前を通り抜けようとした。Aさんは慌ててブレーキを踏んだが、停止できずにこの乗用車と衝突した。Aさんの乗用車の後部座席には2歳の女の子が母親に抱かれて乗車していた。衝突の衝撃で女の子は前方に投げ出され、頭と首を負傷した。

事故の原因

Bさんが一時停止をせずに、交差点に進入したのが事故の原因である。Aさんは後部座席に乗車していた自分の子どもにはチャイルドシートを着用させていなかったが、もしこの女の子がチャイルドシートを着用していれば、ケガをせずにすんだか、ケガの程度が軽くすんだ可能性が高い。

この事故から学ぶこと

チャイルドシートの着用が義務化されてから4年が経過するが、チャイルドシートの着用率は50%を切っているという。一般道路を普通の速度で走っていても、思わぬ事故に遭遇したときに、大人の手で幼児を支えることはできない。自分が悪くなくても、いつ、事故に巻き込まれるかは予想できないこともある。安全のためには、すべての乗員がシートベルトやチャイルドシートを着用することが必要である。

No.462 2004年 10月号

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