自転車と左折車の事故
事故の概要
平日の夕方、学校から自転車に乗って帰宅途中であったA君は、交通量の多い大きな交差点に差しかかった。A君はこの交差点を横断するつもりだったので、信号が青に変わったため、横断を開始した。A君は、横断する前に交差点を左折して来るB車を認めていたが、B車は横断歩道の前で停止して自分を先に通してくれると考え、A君はそのまま横断した。ところが、B車の運転者は、横断を始めたA君に気づいていなかったため2台は衝突した。
事故の原因
B車の運転者が、左折方向の横断歩道方向に注意せず、漠然と左折したことが事故の原因である。B車の運転者がA君の自転車に気づいたのは、衝突する直前であった。
この事故から学ぶこと
信号機がある交差点では、右左折する自動車と自転車との事故が起こりやすい。自転車に乗る人にとって、特に注意が必要な場所であるといえる。信号を守り、無理な横断をしないことはもちろんであるが、青信号に従って進行する場合でも、他の車の動きに注意しながら進行することが重要である。事故に遭わないようにするには、自分が交通法規を守るだけでなく、防衛的な運転も重要である。また、自動車を運転する人は、前車や対向車などに注意するだけでなく、自転車や歩行者の動きに注意して進行する必要がある。
No.394 1999年 2月号
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