一般財団法人日本交通安全教育普及協会

道路で遊ぶことは大変危険

事故の概要

小学生のA君は、友達2人と近所の道路で、オモチャを道路上に置き、通過する自動車が、オモチャをはねるのを見る遊びをしていた。 軽自動車を運転してA君たちがいる場所に接近してきたBさんは、道路の植栽付近にいるA君たちが道路に出ようとしているのを認め、クラクションを鳴らし、速度を落とした。A君はBさんの軽自動車が接近してくるのを認めたが、オモチャを道路上に置いて、友達のいる歩道上に戻れると判断して、道路に出た。Bさんは急ブレーキを踏んだが、間に合わず、軽自動車とA君とは衝突した。

事故の原因

A君たちが道路で危険な遊びをしていたことが事故の原因である。A君たちが遊んでいた道路は片側が3車線以上ある幅員が広い道路であった。交通量も多く、通過する車の走行速度も高かった。 また、Bさんは危険を予測した行動をとっていたが、A君がまさか道路に出てくるとは思わなかったという油断があったのかもしれない。

この事故から学ぶこと

道路で遊ぶことは大変危険な行為である。道路で遊ぶことだけでも危険であるのに、A君たちのような危険な遊びをすることは、大変問題である。子どもは、さまざまな遊びを考え出すので油断ができない。保護者や教師は、子どもが日ごろ、道路で遊んでいないかを把握しておくとともに、道路で遊ぶことの危険性を子どもによく認識させる必要がある。また、大人が予測しない行動を子どもはするのだということを、運転者は頭に入れておく必要がある。 

No.411 2000年 7月号

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