飲酒運転による居眠り事故
事故の概要
午前0時ごろ、Aさんは友人2人と自宅で飲酒した後、乗用車を運転して買い物に出かけた。直線道路を走行中に、Aさんは居眠り状態になった。乗用車の進路上には、普通トラックが停車していたが、Aさんは居眠り状態のまま、普通トラックの後部に衝突した。
事故の原因
Aさんが、飲酒運転をしたことが事故の原因である。夜間で視認性は悪かったと考えられるが、事故現場付近は見通しのよい直線道路であって、普通トラックは非常点滅させて停車していた。片側の幅員は約4mあったから、トラックに気づいていれば、事故を十分回避することができたと考えられる。なお、最高速度は40km/hに規制されていたが、衝突直前の乗用車の速度は、約80km/hであった。
この事故から学ぶこと
飲酒運転による交通事故は、夜間の交通事故の約4分の1を占めている。飲酒運転は、夜間に発生する事故の最も大きな原因の1つである。飲酒運転はさまざまな悪い影響を及ぼす。飲酒により反応の速さや正確さが低下するほか、飲酒をすると速度超過などの危険な運転をしやすくなる。また、この事故のように、居眠り運転が多くなる。 飲酒運転の防止は、ずっと以前から取り組まれてきた課題であるが、行うべきことはまだ多く残っている。今後も、飲酒運転の防止に関する交通安全教育を続けていく必要がある。
No.416 2000年 12月号
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