夜間に発生した原付の追突事故
事故の概要
平日の夜間、A君は原付を運転し、片側2車線の幹線道路を走行していた。交通量も少なく、A君は時速50㎞前後の速度で走行していた。A君は信号機のある交差点に接近しつつあったが、この交差点には乗用車が右折待ちのために停車していた。A君は、この乗用車に交差点の直前で気づいた。A君はあわててブレーキをかけたが間に合わず、乗用車に追突した。
事故の原因
A君が前方をよく見ていなかったことが事故の原因である。速度を出し過ぎていたことも事故の原因になったと言える。A君によると、交通量が少なかったので、少し気が緩んでいたとのことである。
この事故から学ぶこと
夜間は、昼間に比べて前車までの距離が判断しにくい。二輪車は、四輪車に比べてブレーキが利きにくく、ブレーキ操作も難しい。速度を出し過ぎていると、事故を回避する余地が小さくなる。あっと思ったときには追突していた、とA君は感じたのかもしれないが、A君は、事故が発生する危険に近づきながら、危険を認識していなかったと言える。 「たぶん大丈夫だろう」という「思い込み」や「油断」は大敵である。先の状況を注意深く観察し、速度を出し過ぎない、車間距離を取るなどの、防衛的な運転をすることが重要である。
No.445 2003年 5月号
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