一般財団法人日本交通安全教育普及協会

ドア開放による事故

事故の概要

平日の夕方、A君は原付を運転し、片側1車線の道路を通行していた。道路は渋滞していたので、A君は停止している四輪車の左側を通行していた。信号機のある交差点を通過した後、1台の乗用車の後ろから接近し、この乗用車の左側を通行しようとしたところ、乗用車の後のドアが開いた。A君は急ブレーキをかけたが間に合わず、ドアに衝突した。

事故の原因

乗用車の後部座席の乗員が、不用意にドアを開けたことが事故の原因である。ドアを開けたのは、乗用車に同乗していた小学生の男の子であった。

この事故から学ぶこと

ドアを開ける前には、後方から接近してくる他の車両の妨げにならないかを確認しなければならない。子どもを同乗させているときは、子どもが不用意にドアを開けないように運転者は注意する必要がある。 衝突する側にとって、渋滞で停車中の車両のドアが開くというのは、予測が難しい事象であるかもしれないが、このような事故で被害が大きくなるのは、衝突する側の二輪車や自転車である。停車している車両の側方を通過する際には、不意にドアが開く可能性を頭に置いて通行する必要がある。

No.458 2004年 6月号

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