一般財団法人日本交通安全教育普及協会

車間距離不保持による追突事故

事故の概要

平日の朝、Aさんは工業製品を積載した大型貨物車を運転し、片側3車線のバイパス道路を走行していた。Aさんは急いでいたので、第3通行帯を前車との車間距離を詰め時速100㎞で走行していた。Aさんの前を走行していた乗用車を運転していたBさんは、他の車が落としたらしい落下物を前方の道路上に発見し、減速した。車間距離を詰めて走行していたAさんの貨物車は、減速しきれずBさんの乗用車に追突した。

事故の原因

Aさんが、速度を出し過ぎていたうえに、車間距離を十分にとらずに走行したことが事故の原因である。この道路の最高速度は、時速70㎞に規制されていた。

この事故から学ぶこと

自動車専用道路や高速道路では、車間距離を十分にとらずに走行している車両をよく見かける。中には、意図的に前車をあおるような運転を行っているマナーの悪い運転者もいるようだ。自動車専用道路や高速道路で発生する事故の半数以上は、追突事故である。追突事故を起こさないようにするには、前車が急に減速したり、障害物を急に発見したときでも、安全に減速できる距離を見込んで走行する必要がある。とくに、雨の日や下り勾配では、ブレーキが利きにくく、ハンドルで回避した場合にもスリップしやすいので、車間距離と走行速度には十分注意する必要がある。

No.460 2004年 8月号

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