一般財団法人日本交通安全教育普及協会

その8.交通指導員のための道路の渡り方指導と交通整理旗の使い方

指導項目

1.信号機と横断歩道 2.交通整理旗の使い方と指導方法の練習

指導のねらい

1.歩行者、特に高齢者と子どもの安全を願い道路の横断について保護誘導をする。 2.交通整理旗を使って交差点で街頭活動ができる。 3.ドライバーに対して安全運転を呼びかけるようにする。

-進め方-

1.信号機と横断歩道

◆学習内容

・交差点の信号機や横断歩道の役割について話を聞く。  →安全に渡る場所 *横断歩道-歩行者と自転車 *横断歩道は車も止まってくれる。 ・横断歩道での待ち方と渡り方  →車道は危険なので出ない。

●指導上の留意点

・信号の見方、横断歩道での待ち方・渡り方を十分に理解させる。 ・大きな交差点で横断する場合は、どの信号に従ったらよいかを教える。 ・信号が青に変わったら左右を確かめて渡るようにする。〈3つの信号のきまり〉 ・青-左右を確かめて渡る。 ・黄-もうすぐ赤になる。 ・赤-渡ってはいけない。 ・待つ時は、歩道を歩く人の迷惑にならないよう、横断歩道の方を向いて待つようにする。 ・ふざけたり、車道に出たりしないよう注意をする。 ・路上でのおしゃべり歩きの危険について理解させる(車が近づいても分からない)。 ・交差点では曲がって来る車があるので手を上げて渡るようにする(ドライバーによく見えるために)。

2.交通整理旗の使い方と指導方法の練習

◆学習内容

・横断歩道を想定して交通整理旗の使い方と指導方法を練習する。 →街頭指導する位置は、歩道または路側帯の中。 →誘導方法は、順序をよく覚え安全確認を忘れないようにする。 ・交通整理旗が左手で使用できるまで練習する。

●指導上の留意点

・模擬横断歩道を作り、実際に体験を通して練習させる。 ・基本的な交通整理旗の使用方法について話をしてから、順序よく一人一人体験を通して理解させる。 ・交通整理旗を持つ場所は車の流れがよく見え、ドライバーからも整理旗を持っている人がよく見える場所であり、かつ安全な場所を選ぶよう教える。 ・何回も練習して自由に使えるように努めさせる。 交通整理旗の使用方法 ①横断しようとする方向の信号が「青」になったら、身体の向きを変えることなく、整理旗を右手に持ちかえて、前方に水平に出し、歩道上の歩行者に対しては、すぐ横断を開始しないよう左手で合図する。 ②今一度、右と左の交通に注意し、必ず車が一時停止したのを確認して、安全な状態になってから歩行者を横断させる。 ③横断している方向の信号が「黄」または「青点滅」になったら身体の方向を変えることなく、整理旗を水平のまま左手に持ちかえ、まっすぐ左横に上げ、歩行者を歩道上等に停止させる。 笛の吹き方 ①危険な通行をしている歩行者や自転車利用者を見かけた時は、強く、ピーピーと2、3回吹き注意を促すようにする。 ②歩行者が横断する方向の信号が「青」から「黄」に変わった時や、歩行者を横断させるため車を停止させる時は、整理旗を出し長く1回吹く。

この指導事例は月刊誌「交通安全教育」の中の“教育現場ですぐに役立つ展開例”をもとに当協会においてインターネット向けに再編集したものです。詳しくは同誌1997年11月号をご覧下さい。

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