一般財団法人日本交通安全教育普及協会

その12.「くるま社会」と高校生(2年)

指導項目

1.ディベート(30分) 2.判定(10分) 3.講評(10分)

指導のねらい

1.「くるま社会」がもたらすメリットとデメリットを考えさせる。 2.「くるま社会」の中での望ましいくるま利用の在り方を話し合わせ、自らの手で安全で住みよい生活を守る態度を養成する。 3.環境問題として交通社会を考えさせる。

-進め方-

1.ディベート(30分)

◆学習内容

・「くるま社会」がもたらすメリットとデメリットについてメリット派とデメリット派に分かれ論を戦わせる。  主張:   それぞれの意見発表   ↓  立証:   各代表1人が裏付ける根拠を述べる   ↓  質疑応答:立証の事実関係について質疑応答   ↓  論戦:   立証の内容を巡り、互いに発言の応酬をし合う   ↓  作戦会議:相手の意見を踏まえて作戦会議を開く   ↓  結論:   討議の経緯を見て自派の結論を発表する

●指導上の留意点

・メリット派の論点  →大量輸送、物流効果、スピード化、経済性、生活の豊かさなど「くるま社会」の持つ利便性・経済性・活動の広域化等のメリットを述べさせる。 ・デメリット派の論点  →交通事故、環境汚染、交通渋滞、経済問題など「くるま社会」から生み出されるマイナス要因を述べさせる。 ・司会は、話す時間を決めておき、それ以上話すと減点するなど、ゲーム的な要素を設けておく。 ・事前準備と作戦会議が勝敗に深くかかわることを周知徹底させておく。

2.判定(10分)

◆学習内容

・それぞれの論議に対し、審査員が留意点を参考にして審査・判定する。

●指導上の留意点

・留意点  →適切な態度と言葉づかいだったか。  →論旨が明確であったか。  →立論が効果的になされていたか。  →結論がきちんと整理されているか。

3.講評(10分)

◆学習内容

・担任の講評を聞き、「くるま社会」の中での自分達の望ましい在り方について理解する。

●指導上の留意点

・事前にまとめたものを用意し判定結果を講評する。適切な交通機関の使い分け、環境問題にも触れたい。   

この指導事例は月刊誌「交通安全教育」の中の“教育現場ですぐに役立つ展開例”をもとに当協会においてインターネット向けに再編集したものです。詳しくは同誌1998年3月号をご覧下さい。

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