一般財団法人日本交通安全教育普及協会

その8.救急車が来るまでの5分間、何をするのか?(2年)

指導項目

1.事故発見時の対処法(10分) 2.救急車が到着するまでの応急処置(30分) 3.緊急時の対応のまとめ(10分)

指導のねらい

1.交通事故を発見したら最初に何をするかを正しく把握させる。 2.重大事故の場合、救急車が到着するまでに応急処置をしなくてはならない必要性を理解させる。 3.現在行われている教科「保健」で学習した応急処置の手順を再度理解させる。

-進め方-

1.事故発見時の対処法(10分)

◆学習内容

・交通事故発見時、最初にすることを話し合う。  →警察110番への通報  →応急処置  →近くの人に協力を求める ・実際をシミュレーションし、練習する。

●指導上の留意点

・プリントには、最初にすることとして次の2点を印刷しておく。  ①通報のポイント   →事故現場の場所、付近の目標   →事故の様子、負傷者数や負傷の程度   →自分の名前  ②協力して分担作業   →二次災害の防止   →けが人の保護と応急処置 ・生徒の発言を求めた後に、プリントを配布する。

2.救急車が到着するまでの応急処置(30分)

◆学習内容

・救急車が来るまでの応急処置を覚える。  →救急車到着までの平均時間5分。  →応急処置の手順と留意点。   *安全な場所の確保   *止血   *心肺蘇生(気道の確保、人工呼吸法、心臓マッサージ)   *保温 ・救急車到着時に伝える内容を理解する。  →容態の変化の有無。  →実施した応急処置の内容。 ・協力する場合の配慮すべき点を理解する。  →加害者の住所、氏名(分かれば)  →加害者の車の特徴や番号  →近くの人への協力依頼

●指導上の留意点

・救急車到着までの時間が人命にかかわることを知るためにドリンカー博士の救命曲線を印刷しておく。 ・実習する場合、指導は養護教諭、保健体育教諭、地元消防署救急隊員等に依頼する方法もある。 ・実習に時間がかかると予想されるため、あらかじめ時間枠を広げておくことも考慮したい。 ・救急車の救急隊員に伝える内容を印刷しておく。

3.緊急時の対応のまとめ(10分)

◆学習内容

・事故発見から救急車の到着までの流れをまとめる。

●指導上の留意点

・プリントを併用しながら実際に身体を動かして復習させる。

この指導事例は月刊誌「交通安全教育」の中の“教育現場ですぐに役立つ展開例”をもとに当協会においてインターネット向けに再編集したものです。詳しくは同誌1997年11月号をご覧下さい。

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