1.通学時に多い事故(10分) 2.自転車の有用性と走行上の危険(30分) 3.自転車乗用時の心構え(10分)
その2.安全な自転車の乗り方を学ぶ
1.通学時に多く発生している高校生の自転車事故の実態を理解し、危険走行や交通法規違反が事故につながることを具体的に学ばせる。 2.自転車は車両であることを理解させ、自転車による被害事故、加害事故に遭遇しないためにはどうすべきかを話し合わせ、自転車乗用時の心構えを身につけさせる。
-進め方-
1.通学時に多い事故(10分)
- ◆学習内容
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・自校生が関係した昨年度の自転車事故をもとに、時間帯・曜日で多いところを確認する。 →通学時に多く発生する心理的な背景を考える。 →事故体験者からの報告なども考える材料にする。
- ●指導上の留意点
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・生徒指導部の統計資料や警察発表の事故統計や事故事例をプリントにして、始めに配布する。 ・ゆとりを欠くなどの心理的な要因が事故を招くことを伝える。
2.自転車の有用性と走行上の危険(30分)
- ◆学習内容
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・自転車の有用性と走行による危険性について、ディベートする。 →自転車側の立論 →歩行者側の立論 →それぞれに対する反論 →判定
- ●指導上の留意点
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・事前に司会・討論リーダーを指名しておく。 ・クラスを自転車側(1/4)と歩行者側(1/4)とに分け、自転車側の言い分、歩行者側の言い分を述べさせる。残りの(1/2)生徒は判定者側になる。 ・言葉じりを捕えたり、単なる反対のための反対でなく、論理的に討論するように仕向ける。 ・勝負でなく討論を通して安全を意識づけることに留意する。
3.自転車乗用時の心構え(10分)
- ◆学習内容
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・集団走行時の危険な走行や迷惑駐車などの事例を挙げ、自転車に乗る時の心構えをまとめる。 →他者の立場に立って自転車を利用することが必要だと理解する。 →まとめたものを板書し、クラス全員が確認する。
- ●指導上の留意点
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・意見があまり出ない場合、事前に用意した(注1)「集団走行時のルール違反」のプリントを配布し、生徒に質問してみる。 (注1)(財)日本交通安全教育普及協会発行「高等学校自転車に関する安全指導の手引」より
この指導事例は月刊誌「交通安全教育」の中の“教育現場ですぐに役立つ展開例”をもとに当協会においてインターネット向けに再編集したものです。詳しくは同誌1997年5月号をご覧下さい。
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