一般財団法人日本交通安全教育普及協会

その9.すばらしい自転車の乗り手に(3年)

指導項目

1.中学生に見られる危険な乗り方 2.中学生の自転車の危険な乗り方と心理・行動特性 3.ルール・マナーを守った自転車の安全な乗り方

指導のねらい

中学生の心理及び行動特性と自転車の危険な乗り方について理解し、他の模範となるような安全な自転車利用ができるようにさせる。

-進め方-

1.中学生に見られる危険な乗り方

◆学習内容

・自転車通学の様子のビデオを見て危険な乗り方を発見し、どうして危険なのかについて話し合う。 →飛び出し →並列 →ジグザグ →ふらつき →脇見 →スピード超過 →横断歩道での走行 他

●指導上の留意点

・ビデオにより自分達の自転車の危険な乗り方を確認させ、どうして危険なのか考えさせる。 ・ビデオの撮影については、生徒の人権を十分に配慮する。

2.中学生の自転車の危険な乗り方と心理・行動特性

◆学習内容

・中学生に見られる危険な自転車の乗り方と、中学生の心理 ・行動特性との関連を考える。 →心理特性からくる危険な乗り方 →行動特性からくる危険な乗り方

●指導上の留意点

・中学生の心理・行動特性についてまとめた資料をもとに話し合わせ、自転車の危険な乗り方との関連を考えさせる。 ・安全な自転車利用には、交通社会人としての自覚や情緒の安定が大切なことを理解させる。

《資料》-中学生の心理・行動特性-
・体格・体力的にも成人に近づき、危険に対する予知・回避能力も高まり、能力以上の力を発揮しようとする。
・きまり・規則や事故防止の仕方などについてはよく理解しているが、規則を守ったり、実践したりすることができない。
・感情を抑えきれずに衝動的に無分別な行動に走ったり、気分の変化が大きく、気まぐれな行動をとることがある。
・悩みの多い時期であり、物思いにふけったり、考え事をしながら行動することが多い。

3.ルール・マナーを守った自転車の安全な乗り方

◆学習内容

・自転車を安全に利用するためにはどのようにしたらよいか話し合い、各自まとめる。  →落ち着いた行動  →中学生の心理・行動特性の理解  →自他の生命の尊重と自覚 →交通社会の一員であるとの自覚

●指導上の留意点

・中学生も交通社会の一員であるとの自覚のもと、軽車両としての自転車の安全な利用について考えさせる。 ・正しい自転車利用の在り方を学ばせることを通して、将来のよき運転者としての心構えを醸成する。 ・「私の模範走行3カ条」という形にまとめさせ、教室掲示するなどし、継続的な指導を行う。

この指導事例は月刊誌「交通安全教育」の中の“教育現場ですぐに役立つ展開例”をもとに当協会においてインターネット向けに再編集したものです。詳しくは同誌1997年12月号をご覧下さい。

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